【インタビュー】人口の半数以上がワクチン接種完了したイスラエルの現状とは?-Vol.1野瀬将平さん-

 渡航規制緩和のカギとしても期待されるワクチン接種ですが、日本よりも接種状況が進んでいる国は多くあります。人口当たりのワクチンの接種率が世界一といわれるイスラエル。総人口約920万人のうち、60%が接種済みで、50%が2回目の接種も終えていると言われています。ワクチン接種後の日本を予測するうえで、イスラエルの現状を知ることは参考になるのではないでしょうか。

 そこで今回は、昨季までVリーグのFC東京でプレーし、今シーズンより日本を飛び出しイスラエルリーグのハポエル・クファル・サバの一員として活躍しているプロバレーボール選手の野瀬将平さんに、ワクチン接種がいち早く進んでいるイスラエルの現状やコロナ禍での日本帰国時の体験談について話を伺いました。

イスラエルで活躍中の野瀬将平選手.pngイスラエルで活躍中の野瀬将平選手

|日本帰国時、空港のPCR検査施設に「梅干しとレモン」の絵が!?

―昨年末にイスラエルから一時帰省されたとのことですが、日本への入国から帰宅までの流れを教えてください。

野瀬:飛行機を降りた後、検問所のような場所でどこの国から来たのかを聞かれました。僕が帰国した時は、滞在国によって隔離が必要な場合と必要ではない場合があったので、そこで振り分けていたようです。僕は隔離が必要だったので隔離先や諸々の書類を記入しました。そこで隔離期間中の保健所からの連絡方法について、メール、電話、LINEの中から選択する項目があり、僕はLINEを選択しました。その後、抗原検査へ。唾液での検査だったのですが、唾液が出やすいよう検査場所の壁にレモンと梅干しのイラストが貼ってありとてもありがたかったです。(笑)検問所をでてから検査終了までは15分程度、検査終了から検査結果がでるまではさらに20分程度かかりました。帰宅の際は公共交通機関が利用できなかった為、友人に空港まで迎えにきてもらい車で自宅に帰りました。

―日本のコロナ対策や水際対策について何か感じたことはありましたか。

野瀬:イスラエルに入国する際には入国から72時間以内の陰性証明書が必要なのですが、用意したにも関わらず証明書の確認をされませんでした。そういう面では、やはり日本の空港の水際対策はしっかりしているなという印象でした。また日本人は本当にマスクをきちんとつけていますね。

―隔離期間はどのようにして過ごされたのですか。

野瀬:ずっと自宅で過ごしていました。食事はデリバリーサービスを利用し、不自由なく過ごせました。隔離期間中は毎日保健所からLINEで連絡が来たのでそれに答えていました。

政府から送られてきたLINE.png

政府から送られてきたLINE(なお、4/6時点ではLINEによる健康フォローアップは停止中)

|ワクチン接種は既に2回終了。街中も徐々に規制解除へ。

―野瀬選手は既に2回のワクチンの接種が終了しているとのことですが、ワクチン接種の流れと実際に接種した感想をお聞かせください。

野瀬:クラブからワクチンを接種するよう連絡が来て、各自接種会場に行きました。特に予約などは必要なかったです。副作用については、1回目の接種後は肩が痛くなり、2回目の接種後は、熱は出ませんでしたが風邪のようなだるさがありました。ルームメイトの2人も同じような症状がでましたが、みんな一晩寝たら治りました。

ワクチン接種後の野瀬選手.png

ワクチン接種後の野瀬選手

―イスラエルは既に国民の過半数が2回のワクチン接種を終えられましたが、現在の街中の様子はワクチン普及前と変化はありますか。

野瀬:はい。ワクチンを2回接種するとその証明書としてグリーン・パスが発行されます。グリーン・パスを見せると店内での飲食が可能なのですが、そこでは残念ながらソーシャルディスタンスは見られないようなケースもあり、まるでコロナが終わったかのような感覚になっている方もいます。グリーン・パスは"無敵の証明"かのようにやや行き過ぎた認識があるのも事実です。

またイスラエルはマスクをしていないと罰金があるのですが、先日の試合では相手チームのサポーターがマスクをとって応援している姿も見られました。

―それだけ多くの人がワクチンを接種している中で、接種に反対する方もいるのでしょうか。

野瀬:若いから感染しないだろうと考えている方もいるのは事実です。実際僕のチームメイトで一人だけ接種していない方がいます。彼の両親がワクチンの効果を信じておらず、それに影響されているのだと思います。特に新型コロナウイルスに関してはまだ効果がはっきりと表れていないので、余計信じられないのでしょうね。

PCR検査も数回受けられているとお伺いしました。イスラエルのPCR検査についてお聞かせください。

野瀬:イスラエルでは小学校の体育館やテントなど、PCR検査専門の場所が設けられています。ドライブスルー方式が多く、検査方法は鼻ぬぐいです。濃厚接触者だった場合は無料で受けられます。

―国によってはアジア人に対する差別行為も見受けられるという情報もありますが、イスラエルはいかがですか。

野瀬:新型コロナウイルスの影響に関わらずイスラエル自体、アジア人差別は少ないです。逆に親日だと思います。イスラエルの人たちが考える日本のイメージは、忍者や極道といった漫画の世界のようなものです。(笑)

|「将来の夢は『バレーボール選手』」と答える子供たちが増えてほしい。

―今後の活躍のご予定についてお聞かせください。

野瀬:今シーズン終了後については未定です。選手活動以外では、子供たちへのバレーボール教室をオンラインで実施しようと計画しています。僕自身、『サッカー選手』や『YouTuber』と同様、『バレーボール選手』という職業が子供たちの選択肢に入るのが夢でもあります。その為に子供たちにバレーボールの楽しさを伝えていきたいです。

また、コロナウイルスの感染拡大により卒業式や修学旅行など、二度と戻らない貴重な時間を失ってしまった子供たちや学生に何かしらの助けがしたいね、という話は選手同士でもよくしています。その部分でも何かしら行動できたらと思っています。

―最後に、今後海外へ行かれる方にメッセージをお願いします。

野瀬:通信環境はパスポートと同じくらい必要だと考えています。僕が住んでいる家のインターネットがいきなり使えなくなる時があるので、安定した通信環境がないと不安です。またイスラエルはアラビア語が公用語のためテレビを見ても何もわからず、外国人の僕にとってはインターネットが使えないと娯楽が一気になくなります。今後海外に渡航する際は情報収集がより大事になってくると思います。インターネットは生死にかかわると言っても過言ではありません。ぜひ通信環境を準備して渡航してください!

―野瀬選手、ありがとうございました。今後の活躍も楽しみにしています!

プロフィール写真.JPG

野瀬将平(のせ・しょうへい)
1993年7月20日生まれ。福岡県出身。ポジションはリベロ。東福岡高校在学中はインターハイや春高バレー、慶応義塾大学在学中は全日本インカレやU21世界大会に出場。2016年にFC東京へ入団し、現在はイスラエルリーグのハポエル・クファル・サバで活躍中。

■SNSアカウント
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